ジリアは、早速バルの塔に向かった。 ジリアはまだこの国は一週間ぐらいしかいないがバルの塔は町からたった数分で着いてしまうほど近くに建てられている。 そのため、広場からでも高くそびえる塔をちらほら見えてしまうのだ。
その光景は、まるで天まで高くあると言わんばかりの長さを持っていた。
そして、ジリアはバルの塔に着いたが、周りには冒険者でいっぱいだった。 中には冒険者向けに発行されている情報誌にも載っている有名な冒険者もいる。
そして、目の前の木に、黄金の槍を抱えて眠っている金髪のポニーテールの女性が、あのドラゴン十頭斬り(正確には頭を貫いて殺した。)の偉業を遂げたという通称ドラゴンキラー、又は竜殺しの女狐のラズリィ・フォックスである。
しかも隣の白髪の老け顔の男性は彼女のパートナーである、ゴブリンの巣に約千匹いたといわれるゴブリンを短剣二本のみで殺したと言われる。 通称一騎当千のフレアことリーグル・フレアである
ジリアも流石にこれはマズイな、と手柄が先に獲られる事を予想していた。
仕方がなく、周辺にいる冒険者と組もうとしてみたが、報酬の山分けの相場が悪くなるのは目に見えていた。 というよりはあまり多くの金を支払いたくないことが本音ではあるが・・・。
ふと、入り口で立っている兵士を見て、ジリアは閃いた!
『いいこと思いついたぜ!』
ジリアは、急いで収容所へ向かった。
−牢屋にて−
『アニキ〜、俺達死刑なのかな〜?』
『まあな、元々盗賊の行いをしたら絞首刑だしな』
『い、い、い・・・。』
『いやだ! だろ!』
その時、看守が檻を開け、こう言った。
『お前ら喜びな、お前らを捕まえた奴が、お前らを12000FRANで買ったんだ』
−受け付けにて−
ジリアは受け付けの看守と取引をしていた。
『バルの塔を探るには、どうしても地元で盗賊の技能をもつ奴が必要なんだよ。』
『だが、元々盗賊は絞首刑にするのが決まりなので。』
すると、ジリアはこう言った。
『例外ならあるはずだよ。 奴隷として買うのさ、知名度がまだ少ない彼らなら問題は無い。』
そう、この世界では、死刑囚は犯罪レベルによって奴隷として買うことが可能である。
『・・・・、まああいつらなら12000だが、いいのか?』
『ああ、構わないよ。』
こうして、交渉が成立した。
そしてジリアは、盗賊らがいる檻に立っていた。
『よお!』
そう言うと、盗賊達は驚いた。
『な、なんで!?』
するとジリアは、恥ずかしそうに呟いた。
『そこの大将が、少しな、バルの塔の探索に必要なんだよ。 それと、そこのだよ、下っ端は今日からは町の酒場の雑用兼用心棒として働いてもらう。』
『あ、あ・・』
『あん・・』
その瞬間! リーダーらしき男が二人の頭をげんこつで殴った!
『馬鹿野郎! あんたなんて呼べる資格はうちらに無いぜ!』
『アニキ、じゃあなんて?』
盗賊の頭は号泣して叫んだ!
『親分だ〜〜!!!!』
その後、ジリアと盗賊の頭は収容所を後にした。
残った下っ端達は町の酒場の店員となり、後に彼らは料理人として修業して、それぞれ有名な三ツ星レストランの料理長に三人ともなるとは知る由もなかった。
−道中にて−
『ところで、あんたの名前は? あれ(手配書)に名前載ってないのさ。』
『はい、ゴーダ・スパロです、親分』
『そうか、じゃあゴーダ、バルの塔についてなにか知ってるか?』
すると、ゴーダは険しい顔で言った。
『巨人バルの話を知ってますか?』
『ああ、昔ここで暴れていた悪い巨人だろ?』
『そうです、俺がガキの時なんですが、不思議な事がいろいろあるんです。 例えば 巨人を殺そうとしなかった事 姫の不審な死 そして何処からやって来たかとかあるんですよ。』
『巨人を殺さない理由は、正しくは人間の武器では殺せないんだよ。』
その言葉にゴーダは驚いた。
『ええっ!? そうなんですか?』
『巨人は人間の十倍長生きするんだ。 いくら傷を負っていてもすぐ傷が直るし、それ以前に人間の武器なんかじゃあ傷一つつかない。』
ジリアは続けてゴーダに話を言い聞かせた。
『倒すには、各精霊達が魔力とエレメントを込めて作られた巨人の再生を無効化するダイヤモンドの武器で巨人の心臓に刺すという非常に難しい条件がある。
少なくとも、エルフに仲介して作らせないとたいていの人間を嫌う精霊が作ってくれないから無理だ。 まあ、そのエルフでも、限られた人間しか認めないから、いっその事封印したほうが早いわけだな。』
ゴーダは、それを聞いたが、やはりまだ気になる所があった。
『でも、巨人が、なんでこんなところにきたんすかねぇ?』
ジリアはすました顔で、
『それは分からない、第一巨人は巨人の住む大陸のここから北にあるライフヘブンパレードにしか生息しないし、仮にライフヘブンパレードから離れたとしても、この国に来るまでに道中で確実に目立つからなあ』
と、ジリアはこれだけは分からないなと言わんばかりにため息をついた。
そして、ジリアとゴーダは、バルの塔に到着した。
しかし、辺りはざわついていた。
そこは、怪我人が続出しており、中には、引き裂かれた腕等をくっつけようと治療している者もいた
『ひでえ・・。』
二人の第一声が一致した。
ジリアは怪我を負っている冒険者から、話を聞いてみた。
『中にやばい魔物でもいたのか?』
すると、彼はぶるぶると身体を奮えながら語った。
『それもある、だが違うんだ、二階までは楽勝なんだ、ただ三階から、色んな罠で迷わされたあげく、変な声が聞こえたんだよ。 引き返してくれって言うんだ。 女の声だった。』
『声? 確実に幽霊だろ? 恐らく、バルに殺された姫様辺りがなぁ。』
ジリアは、淡々と言った。
『やめてくれ、俺は幽霊はダメなんだよ。』
ゴーダはその時、閃いた!
『その幽霊に会ってみませんか?』
『それは期待しないほうがいいぞ。』
ゴーダはその発言で口がとまった。
『トラップの可能性も有りというわけさ。』
『ああ、死神とかだよな?』
『死神ってなんですか?』
ジリアは、呆れたような顔で答えた。
『触れたら即死する罠の事だよ。 姿、形はそれぞれだがたいていは宝を盗賊なんかに盗まれないようにするときに使う罠さ、盗賊ならこれぐらい知らないとだめだろ。』
『いやぁ、戦いに関してなら詳しいつもりなんですがねぇ、元々強奪系の盗賊なんですよ。』
とゴーダは、左手を自分の後頭部に当てて笑っていた。 ジリアは、とんだ外れ馬を買わされた気分であった。
『そうそう、バルの塔の内部なら魔法で変換とかされない限り、大丈夫ですよ。』
ジリアはそれを聞いて少しホッとした。
ジリアは最後にその冒険者にある事を確認した。
『一応だが、塔にある宝は取っちゃダメなのか?』
『いや、元々塔には宝玉しかないから他のは知らないから、取っていいそうだ。』
『親分、それって・・・。』
『魔物の物だからいいんだよ。 それに、魔法効果のある物もあるかもしれないから馬鹿にならない。 魔物だって、そういう事しているんだからむしろ、正義の行いをした報酬さ。』
ジリアはこう言うが、これはあくまで一般論を語ったつもりでもある。
『それに、名前の知れたやつが使う武具なんかたいてい魔物から手に入れた物、又はそいつの身体の一部を材料にして作ってるんだよ。
そこのペアの服装なんか見ろ、明らかに聖獣クラスの鱗やら皮とかで作られてるだろ。
しかもあれは親がボンボンなタイプだな。 体つきと装備が見合ってないだろ。 まったく生まれつきで差がつくんだからうらやましぃぜ。』
ジリアと冒険者は羨ましそうに睨み付けながら言う
一方、ペアの方は・。
『ねぇ、なんか睨み付けられてるんだけど。』
『どうせ俺らの装備の良さに嫉妬してるんだろ?』
いよいよジリアとゴーダは、魔物共の巣くうバルの塔に、足を踏み入れたのだ。
『親分、本当に二人で大丈夫何ですかねぇ?』
『本当なら後二、三人は欲しいけど、あの三人だと逆に勝手に突っ走ったりして確実にさっき言った死神トラップとかにはまりそうでな。
それに、敵と戦うのに仲間がいすぎると枷になることがある。』
『悔しいですが以前からあいつらは盗賊より普通に職に就いた方が将来的に向いてる気がしたんで。』
ゴーダの予想は当たってるが、それを知るのはまだ先である。
『親分、ここのエリアはここ、入口に三つ道がありますが、階段の方は右の道を通ればいいです。
一本道なんで直ぐに階段に登れますよ。』
『そうか、・・・・にしても、その辺は、魔物の死体でいっぱいだなあ。
見ろよ、ゴブリン共の死体でやばい光景になってるぞ。』
そこには、焦げ付いて肉の焼けた臭いのする死体もいれば、頭部を鈍器でなぐられ、目玉を飛び出している死体、そして八つ裂きになっているのはもちろん原型すら留めてないものまである。
『グルルルルルッ!!』
三体ほど生き残りのゴブリンが現れた。
三体のゴブリンはそれぞれ異なる武器をもっていた。
片手剣、斧の使い手を前に、そして厄介な遠距離攻撃の出来る弓役を後ろの隊列という狭い通路には非常に厄介な組み合わせである。
しかも、あちらは先手を打って剣と斧の使い手が近づいて出た!
『親分! 剣の方なら確実に倒す自信あります!』
『そうか! だが二人の攻撃を捌いてくれ!
俺は弓を何とかする。』
『はい!』
ジリアは、ゴーダの実力を見極める為にあえて危険な事を命令した。
ゴーダはゴブリンの死体に落ちていた丸い形のした鉄製盾を拾い、剣の攻撃を元々持っていた刃身75Cmの少し長めのブロードソードで捌き、斧を盾で防いだ。
ジリアは、それを確認すると、呪文を唱えながら急いでゴーダと前の敵を通り抜け、弓の使い手にめがけて接近した!
しかし、向かっている間に矢を水平に二発の同時矢を放った。
ジリアは、軽く姿勢を低くして矢をかわしたが、ゴブリンはそこから今度は三発の同時矢を放った!
ジリアは間一髪だ!
『親分ーーーーー!!!』
ゴーダは斧の方の腹を思い切り蹴飛ばし、剣の方を盾でぶつけて姿勢を崩し、頭を刺して、ジリアの所へ向かった。
『これくらい簡単さ!』
ジリアはここで剣を居合で抜き、矢を全て弾き飛ばした。
ゴブリンは近くにあった剣で守りの構えをしたが、ジリアは横一閃に剣ごと首を真っ二つに切り裂く!
そこから、ジリアは、突然魔法を発動させた!
『ファイア・ポイント・バースト!』
奥から、ドーン!と音を鳴らして爆発が起きた!
すると、奥に一体のゴブリンが見えた、何かを持っていたようだがそれは魔法により持ち主もろとも破壊された!
『親分、さすがですよ!』
と、ゴーダの後ろからまだ殺していない斧の方が不意打ちに縦に叩き斬ろうとしたが、ゴーダは右に少しずらしながら身体を回転させてゴブリンのどてっぱら切り裂いた!
ゴブリンは内臓を飛び出しそうになったが片手でおさえ体制を立て直したが、ゴーダはその隙を逃さず、斧をもつ腕を切り、とどめに胸を刺してそれをぐりぐり掻き回して引き抜いた!
『ゴーダ、お前結構余裕でやってたなあ。』
『そうですか?』
と、ゴーダは逃げようとしていた最後のゴブリンに手持ちのナイフを スッ!と一直線に投げた。
投げたナイフは、ゴブリンの後頭部に当たり、息の根を止めた。
『まぁ、朝飯前かな?』
『そうっすね!』
と、ゴーダはすでに死体から物を探り始めていた。
『おっと、俺もそうしよ。』
そして・・・・・。
ジリアは、とりあえず金目の物である何かの魔法効果のある指輪を拾い、ゴーダは、元々ブロードソードと投げナイフ六つだけだったため、先程の丸い鉄製盾のバックラーと投げナイフを10本調達、そして、三体とも着けていた足を保護する表側に鉄を仕込んであるブーツを手に入れた。
『まあ、いいんじゃないか? でも、そのブーツはあまりあてにするなよ。 あくまでゴブリンの装備だし。』
とか言いつつ、何なのか分からない指輪を持っているジリアをゴーダは頭の中で、ツッコミを入れた。
そして、ジリアとゴーダはゴブリンの死体を上手くくぐりながら、階段の方まで歩いて行った。
そして、難無く二階へと渡って行った。
―バルの塔 二階―
はずに見えたが、最初の部屋の奥に紫色のバリアが張られていた。
ジリアは触れてみたか壁のように堅くなって通り抜けられなくなっている。
『どうやら、下の階にこれを解くものが・・・・。
あっ!』
ジリアは気付いた。
ジリアは先程てにいれた指輪をはめて、試しに通ってみた。
何とか渡ることが出来るようだ。
ジリアは付け外しが出来るかを試したが、特に問題はなかった。
そして、ジリアは再び指輪を付けて、ゴーダと手を繋いで渡った。
『親分、よかったっすね。
でも、これから先こう言うのがあると結局は全ての部屋を回らないとダメなようですね。』
『まあな、だからお前のその塔の案内が欠かせないんだが、なんでここの内部を知ってるんだ?』
『ガキの時に親父様と、建設に協力したんですよ。
結構給料がよかったっす。』
『あ〜、成る程なあ〜。』
と、感心しながらも、着々と次の階への道に近づいて行った。
『親分、ここの階には二つ階段がありますが、一つは罠で動く石像を倒さないと通れない道ですが、ショートカットになります。
もう一つがこの階段で、特に迷うことはない迷路っす。』
ゴーダは、安全な方を選ぼうというようだ。
しかし、ジリアは・・・・。
『止めよう、何だか嫌な予感がするんだ。
今回のターゲットがそんな簡単な道を通すなんて変だ』
『そうですか、じゃあこっちです、ついて来て下さい。』
ジリアの突然の判断であえて危険な道を選んだ。
そして、その階段の手前でゴーダはジリアにある質問をした。
『ところで、倒す方法はあるんですか?』
『ああ、石像や人形が動くタイプのモンスターは身体の何処に心臓のような存在である、コア(核)がある。それを壊せば、機能停止する。
だがそれは物理攻撃しか受け付けないし、石像なら固い石の中に埋め込まれているから、俺の火炎魔法で砕くからコアが出て来るまでお前が引き付けてくれ。』
『わかったっす。』
ジリアとゴーダは階段を上り、そして、問題の動く石造の居る部屋に突入した。
『お、親分、これはひどいですぜ・・・・。』
部屋の周辺には、無惨にも恐らく石像に引き裂かれた者や噛み殺された者がいる。
そして奥には、ゴブリンのような姿の翼を持った、いわばガーゴイルの石像である。
それに気付いたジリアとゴーダは、手筈通りにゴーダを前に先に行かせて囮にさせて、その間にジリアは魔法の準備を行う
ゴーダは一定の距離に着いた時、石像は突然生身の姿に変身した。
『これは違うタイプだ!』
突然ジリアは、言い出した。
ゴーダは、ジリアの突然の言葉に少しビクッと驚いた。
『違うタイプって?』
『例外でだな、一度倒してもまた復活するタイプがある。
あれはまさにそれで、一定のダメージを与えたら石になって暫く機能停止して元に戻るんだ。』
『ええ!?』
『だが、それなら話は早い、要は叩きまくれば言い訳だ。』
と、ジリアは吹っ切れたかのように呪文を唱えた!
『ファイア・ポイント・バースト!』
ズドーン!!!
ジリアは手順を多少変更するものの、最初の魔法の攻めを変更する事なく発動させた!
ジリアの魔法により、石像は一度は怯んだが体制を立て直し、ゴーダに襲い掛かった!
『ウオオオン!!!!』
叫び声と共に両手に持つ鋭利な爪でゴーダを切り裂きに行く!
だが、ゴーダは盾でガードして反撃に盾で叩いて剣の一撃を入れる! ・・・・はずだった。
ガリッ!
爪が予想以上に切れ味が良く、金属音が響き、盾に深い爪痕が残った!
間違いなく次の一撃で盾が使えなくなると悟った!
『くそっ!』
仕方なく後ろにジャンプして下がり、その最中にナイフを投げた!
グサッ・・。
ナイフは石像が腕でガードした際に命中!
しかし、この程度で怯む訳ではなく、腕に刺さったナイフを抜いてゴーダに投げ返した!。
『ちっ!』
ザシュッ!
ゴーダは、盾でガードしたが、ナイフは盾に残った爪痕の所に当たり、貫通した!
『ぐっ!』
盾は使い物にならなくなったばかりか、盾を持つ方の左腕と串刺しになり、左腕を使えなくしてしまった。
『ゴーダ!』
石像はゴーダに急接近して大技を決めるかのように両手を高く上げ、思い切り切り裂こうとした!
ゴーダは間一髪だった!
だが、腹をがら空きの状態で攻めにいったのが甘かった。
『ボディーががら空き何だよ!』
ゴーダは姿勢を低くして、左にズレながら前に進んで、石像の腹に目掛けて横に一閃の一撃を決めた!
ドスンッ!
石像が倒れる音を聞いて
『やった!』
と、ゴーダは石像を倒し、安心しきった。
・・・が!石像はまだ完全に倒れず、直ぐに立ち直した!
石像は今度こそ、背を向けたままのゴーダにトドメを刺しにいく!
「甘い!」
ジリアは石像の背後に回っており、石像は気付いた時には、頭から地面へ一直線に一刀両断!
今度こそ石像にトドメを刺した!
ジリアは石像がくっついて、石の状態になったのを確認したら、急いでゴーダと共に部屋を出た。
『ゴーダ、最後まで油断するなよ!』
と、ジリアはゴーダに注意をしながらも、負傷した左腕を回復魔法で治療していた。
『やっぱり親分はすごいっすよ、色んな魔法が出来るんですね!』
『といっても、全部出来る様にすると中級魔法までだがな、でもある程度は色んな魔法があったほうがいいだろ。
そうだ、初級程度なら教えられるから今後の為に覚えとけ!』
と、ジリアはゴーダに魔法を教えた。
一方・・・・。
ジリアの行く事を拒んだ道は・・・。
『うわあああーー!!!』
三人のメンバーが悲鳴を上げて何かに喰われている。
それ以外にも串刺しトラップにて突き刺さっている死体等、様々な死体で満ち溢れた状態である。
そのようなことが起こっているとは、ジリアとゴーダは知る由もなかった。
そして、ゴーダの治療と魔法を教える事を終えた所で、ジリアとゴーダは一つ先の部屋へ進んだ。
そこには、あの時の道からこれると思われる道と部屋の奥にある二つの道がある。
『これは、左が階段で、途中が少々複雑になってます。
右は特にないですが、二階の時の事も考えると探索したほうが良さそうっす。』
『そうだな、だがあの時の冒険者は罠があると言っていたから用心しないとな。』
結論的には階段は後回しにして、右の道を行く事にした。
どうやらここも道が複雑になっている中、落とし穴や、火だるまの罠があり、注意をしながら、探索して、一つの部屋にたどり着いた。
『怪しいなあ、開けた途端に死神がいるかもしれんな・・・・・。』
と、ジリアは注意を促すが、ゴーダは既にドアを開けていた。
ジリアは『馬鹿やろぉーー!!』と言う間もなくドアは開かれた。
その先には、高そうなサークレットとドレスを着用したこの場には不格好な姿の一人の女性とトカゲのような姿をした二匹のリザードマンがいる。
見た限りでは女性を助けたほうがよさそうだ。と判断した、ジリアとゴーダは判断した。
ジリアとゴーダはそれぞれ一匹ずつ倒しに急接近した!
敵は突然の襲来に対応出来ず、武器を取る間に片方は、頭を叩き斬られ、もう片方は、腹を真っ二つに斬られていた。
リザードマンは呆気なく倒されていった。
『ゴ・オ・ダァーッ!!』
この時、ジリアの顔には鬼神が降臨していたとゴーダは語る。
数分後、一人の黒髪の少年とボロ雑巾のように腫れ上がっている剣使いを前に一人の女性は礼を言った。
『助けて下さって有難うございました。』
女性の外見は金髪で横をクルクルに巻いて垂らし、・・言わばお嬢様ヘアーといった上品で良いスタイルをした、優しそうな感じを漂う人である。
『あなたはいったい何者ですか?』
ジリアは、女性に問いだした。
すると、女性は
『私はエル・グインラード ここの第一王女でした』
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